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真夜中の幹線道路はひどく静かだった。
ガードレールが途切れるところまで歩こうと思い進み始めたが、このガードレールは一向に終わる気配がない。


永遠に続くかとも思えたガードレール沿いの片隅で、ひどく時代遅れの公衆電話が緑色に光っていた。
受話器を取り、カードを入れてうろ覚えの番号をプッシュする。

『もしもし』

想像していた通りの声が聞こえた。
番号は合っていたようだ。

「明日、会えない?」
『オーケー。0時にいつものところで、どうかな』
「いいわ」
『じゃあ明日、0時に』
「0時に」


言い終えたところで、カードの残り度数を示す数字が0になって電話が切れた。
吐き出されたカードは、この夜と同じくらい真っ暗な色をしていた。
 
2017/06/15(木) 21:12 [001] PERMALINK COM(0)
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