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「今日で最後にしよう」と彼は言った。


「君はもう、僕にとって幽霊のようなものなんだ」

一点の曇りもない笑顔で彼が言う。
まるで悪びれることなく、私の気持ちなど考えようとすらせず。
自分の指先から体がどんどん凍っていくのが分かる。

「君の手はいつも冷たかったよ」

彼がそっと私の手を取った。
私と彼の温度差で、水蒸気が揺らめいている。
灼けた彼の肌を指でなぞって、私は目を閉じる。


沈むことを知らない、真夏の太陽のような人。
冷凍したいほど愛してた。
あなたが傷つくことなんてあるのかしら。
 
2017/07/03(月) 23:44 [001] PERMALINK COM(0)
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