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突然、電話が切れた。
少し待ってみると、すぐに折り返し彼から電話がかかってきた。

「ごめん、切れたね」
「電波塔の具合でも悪いのかしら」
「どうだろう。最近、携帯電話の調子があまりよくないんだ」
「まあ。回線の強い端末なのに?」

会話が途切れる。
青ざめた彼の顔を思い浮かべながら、再び話し始める。

「7月は色々なことを思い出すの」

受話器の向こうで、彼が困ったように笑う。
やはりこの人は駄目だ、と思った。
何も分かっちゃいない。
これは笑いごとではないのだ。

私は静かに怒り、恐らく気付いていない彼に尋ねた。

「私いま、どんな顔してると思う?」


私は返事を待たずに電話を切った。
それからしばらく待ったが、彼からの電話はもうかかってこなかった。
 
2017/07/07(金) 00:00 [001] PERMALINK COM(0)
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